サエズリドコロ

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彩ふ読書会・午後の部「漫画限定読書会」レポ

 今日は、昨年から何度か参加している読書会の午後の部に参加してきました。なんといっても今日は、「漫画限定」読書会とあって、漫画をこよなく愛する私としても、いつもよりテンション高めで、会場に赴いた次第です。

そして、せっかくブログを始めたので、いつもなら話に夢中でろくにメモもとれず、「楽しかった!」と満足感に浸るだけはやめにして、可能な限りレポートとしてまとめることを目標にして参加。

午後のメンバーは総勢14名。テーブルは3つに分かれてました。

私がついたのは、女性3名男性2名のBテーブルです。

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Bテーブル

 

読書会の主催をしてくださっている男性の方、Bテーブル進行役をしてくださる読書会サポーターの女性の方、販売員をしていると自己紹介してくださった女性の方、初参加の男性の方、私、というメンバーで一冊ずつ紹介していくことになりました。

事前にテーマが4つありまして、

①声に出して読みたい◯◯の名セリフ ◯◯は何でもOK(友情、恋愛など)
②オススメ作品で一番好きなキャラクターは?
③全く知らない人にハマらせたい!一冊だけ読ませるなら何巻をオススメする?
④思わず唸った!この名シーンを紹介

この中から一つを選んで紹介していくスタイル。

まずは、販売員の女性の方から一冊

・「服を着るならこんなふうに」4巻 縞野やえ  MB

お洒落な妹と、ダサい兄の兄妹を主人公に、妹が兄をオシャレ男子にすべく奮闘している漫画だとのこと。高いブランドものでなくてもプチプラでもできるオシャレを楽しく伝えてくれています。実際のコーディネイトの部分はファッションアドバイザーとしてWEBでも活躍されているMBさんが監修しているそうです。4巻をお勧めされた理由はいつもは兄妹で繰り広げられるオシャレ講座に、彼らのいとこ(男)が加わり、そのいとこ君が、かわいかったから、ということでした。このとき、オシャレ方面に明るくない私以上に、これは男性陣の指南書といえるのではないか、男子がオシャレに目覚めるときって女の子絡みですよね~としたり顔でのたまったのは私です(笑)

次に初参加の男性の方からの一冊

・「それでも町は廻ってる」4巻 石黒正数

とある商店街の中で暮らす人々の群像劇を描いている作品。それは時にミステリぽかったり、ハートフルだったり、少しホラー味があったり。こちらも4巻をお持ちだったのですが、この中のお話が特に好きだということでした。主人公の幼馴染の男の子が、いつ、どこで食べたのか思い出せないがおいしかったということだけ覚えている「ミシンそば」をもう一度食べたい、というところから始まる話で、そのそばを食べた記憶がおぼろげだったのは、彼の母親が亡くなってしまった日に、父親が食べさせてくれたものだったから……。というじんわりと切なくなる回だったのです。そして、大人の漫画だね、というどなたかの発言をきっかけに、人間関係に疲れたときに読みたくなるね、と、派手なバトルやキラキラの恋愛よりもこういう日常漫画を求めるいい大人になってしまったね、我々も、と笑いあうのでした。 

次に、私からの一冊目。

ハイキュー!!」17巻 古館春一

はい、完全に推し試合を紹介するためだけにこの巻を持っていきました。練習試合も含めて三度目の試合となる烏野高校VS青葉城西高校のクライマックスのシーンを名シーンと紹介。しかし、試合の流れを説明するにあたり、言葉が空廻ってしまったワタクシに、救いの手を差し伸べてくださったのは、進行役の女性でした。感情のままに、セッターのツーアタックが、とか、超ロングセットアップが、とか聞いてる方は「???」となっていたであろう私の喋りの合間合間に絶妙に入る合いの手、もとい補足説明。おかげさまでかつてないほど、伝えたいことが伝わったと感じました。やはり、メジャーな漫画ということで、男性陣は途中まで読んでいたということなので、改めて、せめて県大会終わるところまで読んでください!などと念押ししてきました。

次に、主催者の男性の一冊

・「休日のわるものさん」 森川侑

もともとピクシブで連載されていたものだそうです。地球侵略をもくろむ悪の組織の一員である男性が主人公。でも、休日はちゃんと休みます。休日は正義のヒーローにばったり出会っても戦いません!という、悪なのにほのぼのしてしまうコミックです。そんなわるものさんが、休日返上してでも滅ぼしてやる!と息巻くシーンがあるのですが、その理由に、ぱらぱらと読ませてもらっていた私は腹を抱えて笑ってしまいました。だって……笑わずにいられません、「買ったカレールーが、激辛口だったから!」だなんて!!!わるものさんは、基本的に休日をとても大切に過ごしているのです。だからきっと、地球は壊されることはないでしょう。平和な漫画です。地球滅亡の危機は、他にもあったりするのですが、わるものさんのボルテージは、可愛らしいパンダの映像によって、鎮火されたりするのです(笑)ビジュアル的に好みなこともあって、わるものさんを擁護してしまいます。

最後は進行役の女性の方からの一冊。

・「千年万年リンゴの子」田中相

主人公は、捨て子でお寺に拾われて育てられ、住職となった青年。彼は、愛されて育ったにも関わらず、家族へのうしろめたさが払しょくできずにいました。寺から逃げるように青森のリンゴ農家の娘婿になった彼は、知らずに村の禁忌を犯してしまいます。それが原因で、妻であるリンゴ農家の娘は、「神様の嫁」として嫁がなければならない身になってしまったのですが……というストーリーが、朴徳とした絵で描かれます。特に娘に愛情をもたずして結婚した青年でしたが、この一件によって徐々に彼女に惹かれていくのです。全三巻のなかで、感情が動くのは2巻の中ほどということなので、なかなかじれったくも優柔不断に感じてしまうかもしれませんが、それは、彼の生い立ちからくる、消極性なのです。そんな彼が、三巻の3分の2のあたりで、彼女に「君が好きだ」と伝えるシーンを推してくれたのですが、ここがラストではない、という言葉と、そのシーンのページから後ろの残りページの量に、さまざまな憶測が飛び交う事態となりました。紹介した方が「これをハッピーエンドととるかどうかは、わからない」と意味深な発言をされたので、残り4名は「え?どういうこと!?」と全員騒然となりました(笑)とても印象に残る本の紹介でした。今でも気になっていて、3巻くらいなら、買ってしまおうかと思っています。

 

ここまで紹介して、時間が余ったようでしたので、今回3冊もってきていた私の推し漫画、残りの二冊も紹介させていただくことに。

・「さよならミニスカート」牧野あおい

・「極主婦道」おおのこうすけ

「さよなら~」の紹介をしたときに、女性陣から「りぼんっぽくないね」という意見が出たのを皮切りに、少女漫画の系統の話になりました。「りぼん」系の小中学生をターゲットにした王道恋愛路線、「花とゆめ」系の、学園+ちょっぴりファンタジー?路線そして、「マーガレット」系のちょっと影のある設定やキャラが魅力的な大人路線というように、どの路線が好きだった?というフリートークが展開されていたのです。さすが、漫画限定読書会、マニアックかつ濃い内容でした。テーブルごとに、読みたくなった一冊を選ぶことになり、Bテーブルは、紹介者以外全員が、「千年万年リンゴの子」を指さしました(笑)これはプレゼン力の勝利ではないかと思います。

A、Bのテーブルにもとても気になる作品がありました

Aテーブル / ブルーピリオド

Bテーブル/ かげきしょうじょ!!

かげきしょうじょ!!に至っては、持ち主の方からシーズンゼロをお借りして読んだのですが、見事にはまりました。全巻揃える気まんまんです!

そして、Aテーブルにも、ハイキュー!!を推していらっしゃった参加者様がいらっしゃって、なんと、手書きのイラスト持参!熱意が伝わります!

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熱意のこもったハイキュー!!イラスト

この方とは始まる前と、終わった後、怒涛のハイキュートークをしていただき、満腹の思いで家路につきました。読書会の楽しさを満喫した一日でした!

怒涛のハイキュー!!トークのお相手、素子さんの記事です!読書会の楽しい雰囲気が伝わりますよ〜↓

8月4日開催 彩ふ読書会【PM漫画縛り読書会】
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